呆れて物も言えない
2001年1月12日「私も昔はしっかり者だったのに…」
オカンが言う。
オカンはかなりいいかげんな人である。
「昔は、しっかり者の顔をしてたんだよ。」
「ええ?顔で判断しちゃだめでしょ。」
「いーや。顔に出るんだよ。」
「親父は昔どうだった?」
「…今とかわらない。」
夜。
親父がどっかどっかと音を立て起きてきた。
(親父はびっこひいて歩くから足音が大きい)
俺とオカンは台所で談笑中。
そこへ。
「うおあぁっ!」
どかどかーん。
叫び声と、凄い物音がした。
『またコケたのか…』
俺はオカンと顔を見合わせる。
「あんた、見てきてやんなよ。」
「ええっ!?」
…しぶしぶ見に行った。
廊下は真っ暗。
電気をつけて、俺が目にしたものは。
洋服かけとたくさんの洋服にのっかられた親父の姿であった。
「……」
俺は口をあんぐりとあけ、呆然と立ち尽くしていた。
「どうしたの?」
オカンが来る。
「…バカじゃない?」
オカンは洋服掛けを立て、洋服をなおしはじめる。
「こいつにおそわれたんだぁ」
「…洋服、大丈夫かね。」
「なんでさー、俺の体大丈夫、とか、きいてくんないんだぁ」
「どうしたらこんな状態になれるんだ…」
「どうせどこかつかまるもの無いかと思ってここつかんだら
倒れてきたんでしょ。信じられないよ。」
「俺のことも少しはしんぱいしてくれぇ」
数分後、洋服かけはもとに戻り、
親父は再び眠りについた。
「ねえ…昔からああだったなら、どうしてあの人と結婚したの?」
「……。」
オカンが言う。
オカンはかなりいいかげんな人である。
「昔は、しっかり者の顔をしてたんだよ。」
「ええ?顔で判断しちゃだめでしょ。」
「いーや。顔に出るんだよ。」
「親父は昔どうだった?」
「…今とかわらない。」
夜。
親父がどっかどっかと音を立て起きてきた。
(親父はびっこひいて歩くから足音が大きい)
俺とオカンは台所で談笑中。
そこへ。
「うおあぁっ!」
どかどかーん。
叫び声と、凄い物音がした。
『またコケたのか…』
俺はオカンと顔を見合わせる。
「あんた、見てきてやんなよ。」
「ええっ!?」
…しぶしぶ見に行った。
廊下は真っ暗。
電気をつけて、俺が目にしたものは。
洋服かけとたくさんの洋服にのっかられた親父の姿であった。
「……」
俺は口をあんぐりとあけ、呆然と立ち尽くしていた。
「どうしたの?」
オカンが来る。
「…バカじゃない?」
オカンは洋服掛けを立て、洋服をなおしはじめる。
「こいつにおそわれたんだぁ」
「…洋服、大丈夫かね。」
「なんでさー、俺の体大丈夫、とか、きいてくんないんだぁ」
「どうしたらこんな状態になれるんだ…」
「どうせどこかつかまるもの無いかと思ってここつかんだら
倒れてきたんでしょ。信じられないよ。」
「俺のことも少しはしんぱいしてくれぇ」
数分後、洋服かけはもとに戻り、
親父は再び眠りについた。
「ねえ…昔からああだったなら、どうしてあの人と結婚したの?」
「……。」
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